2020年シドニービエンナーレ芸術監督はブルック・アンドリュー、初の先住民族ゆかりのアーティスト

2020年に開催予定の第22回シドニービエンナーレの芸術監督に、オーストラリア先住民族ウィラドゥリのアーティスト、ブルック・アンドリューが決定しました。先住民につながりのある芸術監督が就任するのは、シドニービエンナーレ史上初めてのことです。2年後のビエンナーレに向け注目が集まるブルック・アンドリューのこれまでの現代アート作家としての活動や、ウィラドゥリ・ネーションについてまとめました。

'Law of the Journey, 2017' by Ai Weiwei, at 21st Biennale of Sydney (2018). Photo: HeapsArt

アイ・ウェイウェイ「Law of the Journey」ほか − シドニービエンナーレ作品鑑賞記⑥

巨大な漆黒のボートの上には、うつむくように背を向けて並ぶ顔のない人々が。「難民」をテーマにした中国人アーティスト、アイ・ウェイウェイ(Ai Weiwei、艾未未)の大型作品が、オーストラリアのアートイベント「シドニービエンナーレ」の目玉作品の1つとして、コカトゥー島に展示中です。小説家フランツ・カフカや現代思想家ハンナ・アーレントの警句も散りばめられた同作の、「難民の捉え方」に対するメッセージを探ってみました。

'Small Miracles' by Rika Noguchi at 21st Biennale of Sydney (Image taken by HeapsArt)

野口里佳「Small Miracles(小さな奇跡)」ほか − シドニービエンナーレ作品鑑賞記⑤

今年のシドニービエンナーレに参加している5人の日本人アーティストの中で唯一、写真作品を出展しているフォトグラファーの野口里佳(Rika Noguchi)さん。光の反射やゆらめき、影、表面張力、磁力、重力といった自然の力を感じる日常の瞬間を切り取った「小さな奇跡」など、繊細な感覚を柔らかな視線で写した作品がNSW州立美術館に展示中です。

柳幸典「イカロス・コンテナ」(2018年)@シドニービエンナーレ Icarus Container, 2018 by Yukinori Yanagi at 21st Biennale of Sydney. Photo: HeapsArt

柳幸典「Icarus Container」ほか − シドニービエンナーレ作品鑑賞記④

産業や技術の発展に対し静かに力強い目線を向ける、現代アーティスト柳幸典(Yukinori Yanagi)さんのインスタレーション作品3点がシドニービエンナーレで展示中です。作品は、核実験や原子力爆弾といった近現代を象徴するテクノロジーにスポットを当てています。ビエンナーレ展示会場のコカトゥー島にぴったりの同作の鑑賞体験を、写真を交えてお伝えします。

'Jamais vu' by Koji Ryui, at 21st Biennale of Sydney

流井幸治「Jamais vu(ジャメヴュ、未視感)」− シドニービエンナーレ作品鑑賞記③

「Jamais vu, 2018」(ジャメヴュ、未視感)と題した、床一面に並べられた無数のガラス器と、不思議な残響の調べが織りなすサウンドスケープ。京都出身、シドニー在住の日本人アーティスト流井幸治(Ryui Koji)さんによる同作品は、オーストラリアの現代アート展「シドニービエンナーレ」の会場に展示中です。目だけでなく耳や肌で感じる「美」や「違和感」の体験をまとめました。

Life of the hunter by Ami Inoue at Biennale of Sydney (2018) Photo. HeapsArt 1

井上亜美「The Life of the Hunter(猟師の生活)」− シドニービエンナーレ作品鑑賞記②

猟師の祖父、命を食べるということ、東日本大震災後の放射線物質の影響など、現代の狩猟を通して「生と死」を映し出した、井上亜美さんの映像作品「猟師の生活(2018)」のレビューと感想です。井上さんはアーティストで猟師(!)だそうです。

20180325 HeapsArt - Our Songs - Sydney Kabuki Project by Akira Takayama

高山明「Our Songs – Sydney Kabuki Project」− シドニービエンナーレ作品鑑賞記①

シドニービエンナーレで、日本人アーティスト高山明さんのビデオ・インスタレーション作品が展示中です。高山さんの作品は、多民族・多文化国家のオーストラリアで世界各国の出身者による伝統の歌や詩のパフォーマンスを映像に収めたもの。一般公募で集まったという出演者がどんなステージを展開し、それがどのような作品になったのか、そしてオーストラリアの鑑賞者はそれをどのように観たのか、実際に訪れた展示会場の空気から感じたことをまとめました。

screenshot of the 21st Biennale of Sydney's website

【アート】第21回ビエンナーレ・オブ・シドニー – ディレクター片岡真実、注目作家アイ・ウェイウェイ

2年に1度の現代アートの大型展「ビエンナーレ・オブ・シドニー」が今年も約3カ月にわたり開催されます(3月16日〜6月11日)。第21回目の今年は日本人キュレーターの片岡真実さんを芸術監督に迎え、35の国と地域のアーティスト70組の作品がシドニー市内7カ所で展示されます。観賞は全て無料です。今回の開催テーマや、目玉となる芸術家アイ・ウェイウェイなど、見どころとなるポイントをご紹介します。

ビエンナーレ・オブ・シドニーの公式サイト

【アート】シドニー・ビエンナーレの高山明プロジェクト@タウンホールに歌・詩で誰でも参加!歌舞伎の要素あり?

2年に1回開催される、大型現代アート展「ビエンナーレ・オブ・シドニー(Biennale of Sydney)」。21回目となる今年のビエンナーレに参加する日本人アーティスト高山明さんが、作品にさまざまな言語の「歌」や「詩」で参加する一般の人を募集しているようです。そのプロジェクトとはどんなものなのでしょうか?